BEAUTIFUL MONSTERのキャッチフレーズで話題の新型カムリ(CAMRY)が2017年7月10日にフルモデルチェンジされました。2,400台/月の目標販売台数に対して、発売から1か月で約5倍に相当する11,500台/月を売り上げた人気の車種です。ワイド&ローでスポーティーな美しいフォルムが人気に拍車をかけていますが、見た目だけでなくエンジン性能や燃費性能、安全性能など格段にレベルアップしています。
アッパーミドルセダンということで高級車の代名詞でもあるクラウンと比較されていますが、どちらが優れていてどっちが買いなのでしょうか。
そこでネットの口コミサイトや雑誌情報を元に、
①車格(サイズ、エンジン排気量、価格)
②室内空間
③燃費性能
④走りの質感
⑤走行特性(市街地)
⑥走行特性(高速)
のポイントで独自の比較評価と勝敗をつけてどっちが買いなのかリサーチします。
目次
違いはどこ?新型カムリ(CAMRY)とクラウンの車格をリサーチ!
今回調査する新型カムリ(CAMRY)は下記の3つのグレードが用意されていますが、高級車の代名詞であるクラウンと比較するので最上位グレードであるGレザーパッケージで比較します。
<新型カムリの3つのグレード>
Xグレード:329万円~(燃費33.4km/l、タイヤ16インチ、車両重量1815kg)
Gグレード:349万円~(燃費28.4km/l、タイヤ17インチ、車両重量1845kg)
Gレザーパッケージ:419万円~(燃費28.4km/l、タイヤ18インチ、車両重量1875kg)
新型カムリ Gレザーパッケージの比較相手であるクラウンのアスリートには2.0ターボ・2.5Lガソリン・3.5Lガソリン・ハイブリッドの4種類のパワーユニットがあります。今回は2.0Lの最上位モデルであるクラウン 2.0アスリート G-Tと徹底比較していきます。
新型カムリ(CAMRY)とクラウンのサイズってどっちが大きいの?
新型カムリ(CAMRY)は上の図の通り、全長4885mm、車幅が1840mm、車高1445mmとワイド&ローとなっています。
クラウン 2.0アスリートは全長4895mm、車幅が1800mm、車高が1450mmとなっています。新型カムリ(CAMRY)の車幅はクラウンより40mm大きいという結果となります。サイズ感はほぼ同等ですが、新型カムリ(CAMRY)の方がクラウンと比べて車幅が大きく、車高が低い。つまりワイド&ローを証明する結果となりました。
新型カムリ(CAMRY)とクラウンのエンジン排気量や馬力ってどっちが大きいの?
新型カムリ(CAMRY)は2.5L直4エンジンである、「DYNAMIC FORCE ENGINE」を搭載しています。(上図)
最大熱効率41%となる低燃費と高出力化を実現しています。
この2.5L A25A-FXSエンジン+モーターによって、新型カムリ(CAMRY)の総排気量は2.487Lとなります。システム最高出力は155kW(211馬力)です。
クラウン 2.0アスリート G-Tは2.0L直4DOHCターボを搭載しており、同じクラウン アスリートで4WDのみの設定となる2.5L V6エンジンと比べてもハイパワーであり、2.5L Hybridと同レベルのパワーを発揮します。(上図)
システム最高出力は173kW(235馬力)もあり、新型カムリ(CAMRY)と比べると、力強さはクラウンが上のようです。
良質車 vs 高級車!?新型カムリ(CAMRY)とクラウンの値段を比較!
新型カムリ(CAMRY)の最上位グレードであるGレザーパッケージとクラウン 2.0アスリートG-Tの価格の違いはこのようになっています。
新型カムリ[Gレザーパッケージ]:419万円~
クラウン 2.0アスリート[G-T]:541万円~
差額は約120万円です。やはり高級車の代名詞であるクラウンですね。
サイズは両車ほぼ同等。馬力はカムリの約110%の力強さを持つクラウンに軍配。
価格はカムリの約125%もあるクラウンの方が高額。買いやすいという意味ではカムリに軍配があがります。
【車格編】
新型カムリ(CAMRY) vs クラウン(2.0アスリートG-T)
結果:車格は新型カムリ(CAMRY)の勝ち
もっと乗り出し時の手出しを抑えたい方はこちらも参考にしてみてください。
新型カムリの値引き相場と限界調査。購入者のグレードやオプションをレポート!
新型カムリ(CAMRY)とクラウンの室内空間の違いはどこ?
室内空間の違いを広さと高級感・質感に分けて新型カムリ(CAMRY)とクラウンを比較していきます。どちらに軍配が上がるでしょうか。
新型カムリの室内空間が広すぎる!?クラウンとの室内長の違いはどこ?
車格での紹介にあるように新型カムリ(CAMRY)とクラウンの全長はほぼ一緒ですが、上図のカムリの画像を見て分かる通り、有効室内長は新型カムリ(CAMRY)のほうが大きいのが特徴です。
有効室内長の違いは「レッグスペース」、「ヘッドルーム」、「ラゲッジ」の3つです。
カムリはFFなのでフロア中央にドライブトレインを通さなくてよいため、後席レッグスペースが新型カムリ(CAMRY)の方が一回り大きくなっています。またヘッドルームも余裕がある仕上がりになっています。更にラゲッジスペースの奥行は1,150mmあり、先代から40L増えて524Lの容量を確保しています。
一方のクラウンですが、FRなのでリアフロント中央にドライブトレインが足元のゆとりを圧迫しています。また、クラウンのラゲッジはカムリに及びませんがそれなりに大きいです。奥行は1,110mm、トランク内最大長は1,580mm、入口の高さ510mmあります。
こちらも4人でゴルフに行ってもOKが売りとなっており、カムリ同様にゴルフバックを横積みで4つ積むことはできる仕様です。
下記の画像はカムリのラゲッジの画像になります。
出典:http://toyota.jp
座り心地や内装の高級感はクラウンが上!?新型カムリ(CAMRY)は高級車クラウンに内装でも勝てるのか?
レクサスには及ばないまでも国産高級車を代表するモデルであるクラウン 2.0アスリートG-Tは、細部に至るまで丁寧な仕上がりとなっています。ゆったりとした座り心地のシートなど内装の仕立てはカムリよりも上質な印象となっています。(上図はカムリの内装の画像)
こちらはクラウンの内装画像です。手の届く部分にはパッドが多用されるなど上質感の演出に抜け目がありません。新型カムリの内装は、曲線を用いた近未来的なデザインのインパネであり、造りもしっかりしており安っぽさはありません。強いて言うならスイッチ類がプラスチックっぽい見た目が少し減点気味です。
室内空間の広さはカムリに軍配ですが、高級感という点ではクラウンといったところでしょうか。
【室内空間編】
新型カムリ(CAMRY) vs クラウン(2.0アスリートG-T)
結果:室内空間はクラウン(2.0アスリートG-T)の勝ち
新型カムリ(CAMRY)とクラウンの燃費性能。優秀なのはどっち!?
新型カムリ(CAMRY)の燃費性能はJC08モードで33.4km/lの燃費(Xグレード)です。G レザーパッケージ、Gグレードは28.4km/Lと同クラス世界最高峰を達成しています。一方のクラウン 2.0アスリート G-Tの燃費性能は、「13.4km/L」となっています。
新型カムリ(CAMRY)の燃費性能に関する口コミでは、JC08モード(カタログ値)の70%(19km/L)で市街地を走行できたというコメントもあり優秀です。「DYNAMIC FORCE ENGINE」による最大熱効率41%となる低燃費や高出力化により実現できた燃費性能となっています。
クラウンはカタログ値で「13.4km/L」となっており、実燃費の口コミも7km/L~9km/Lとなっています。TNGAを様々なところに盛り込んだフルTNGAモデルと言われる新型カムリ(CAMRY)に燃費性能は軍配が上がりました。
【燃費性能編】
新型カムリ(CAMRY) vs クラウン(2.0アスリートG-T)
結果:燃費性能は新型カムリ(CAMRY)の勝ち
新型カムリ(CAMRY)の低重心プラットフォーム(TNGA)はクラウンの走りの質感を超えられるか?
新型カムリ(CAMRY)は走りの質感や乗り心地にこだわっています。全体は低重心で運転席の位置も低めに作られており、長時間運転しても疲れにくい姿勢が保たれる設計となっています。更に視界も広く、操縦安定性も先代と比べて向上するなど進化を遂げています。新サスペンションで高い操縦安定性も実現するなど最近のトヨタの走りへのこだわりを新型カムリ(CAMRY)でも味わうことができます。
クラウンもFRらしい乗り味や加速時の力強さ、高速域の余力などで走りの質感にこだわっています。走りの質感はどちらが優れているのか調査しました。
高級感を感じさせるフットワークを持っているのはどっち!?
高級感はどっしり感を持ちながら、加速やサスペンション制御など乗り心地が重要なポイントとなります。
まずクラウンはV6と直4ターボが主力であり、直4ターボは踏み込みが浅いとカムリと比べてももたつきが出てしまいます。しかし連続した加速の力強さや高速域の余力による乗り心地の実力はクラウンは飛び抜けています。
FR特有の減衰性の良さが感じられ、加減速時の滑らかさやサスペンション制御、ストローク速度の抑制と据わりがしっかりとしている。これによって重みやサイズ感を感じながらスムーズでどっしりとした乗り心地をクラウンで味わうことができます。
一方、新型カムリも口コミで以下のようなコメントがあり、乗り心地や走りの質感は上質であることが伺えます。
・シートはホールド感があり、突き上げ感もなく乗り心地が良い。
・ハンドル操作もクイックに反応して車の大きさを感じさせない。
・オルガン式ペダルがしっかり反応して運転が疲れない。速度調整も慣れると簡単で楽。
どっしり感や操作性などを踏まえると、クラウンに軍配が上がりそうですが、走行の質感はエンジン音やノードノイズもポイントになってきますのでそちらもチェックしてみます。
どっちが高級!?エンジン騒音やロードノイズが少ないのが高級感の証。
クラウンは全速度域でエンジン騒音やロードノイズが抑えられ、腰が据わった乗り心地を味わうことができます。一方で新型カムリ(CAMRY)はエンジンがかかると予想よりもノイズが入り込むという減点部分がありました。
【走りの質感編】
新型カムリ(CAMRY) vs クラウン(2.0アスリートG-T
結果:燃費性能はクラウン(2.0アスリートG-T)の勝ち
新型カムリ(CAMRY)とクラウンで走行性能が優れているのはどっちか!??
高級セダンの位置づけに相当する両車は、上質な走りにもこだわっています。
新型カムリ(CAMRY)は更なる低重心化によってシートのホールド感やドライバーの目線や姿勢にもこだわり長時間走行でも疲れないように進化しています。クラウンもご存じの通り、重量感やサイズ感を感じながらも静粛性や力強さを兼ね備えた国産高級セダンです。そんな両車はそれぞれどんな特徴があって、どこが優れているのか調査していきます。
市街地の走行性能は低負荷でも微妙な制御ができる新型カムリ(CAMRY)に軍配か!?
新型カムリはセダンの中でも扱いやすいのが特徴です。更に高速走行時の余力感についても優れています。シート感もホールド感があり、突き上げ感もなく乗り心地が良いという口コミが多く見かけられます。操作感覚に癖がなく、高速や山道でも市街地と同じように走行することができるということです。
一方クラウンは2Lターボなので、低負荷時の微妙な制御に追従できないのが難点です。されどターボなのでスムーズで伸びやかな加速感や重さやサイズを感じながら上質な走行を味わうことができます。
こと市街地での優位性という意味では、新型カムリに軍配が上がりそうです。
【走行特性(市街地)編】
新型カムリ(CAMRY) vs クラウン(2.0アスリートG-T)
結果:走行特性(市街地)は新型カムリ(CAMRY)の勝ち
高速の走行性能は高速域で力強さを発揮するクラウンに分があるか?
新型カムリはペダルストロークでの加減速コントロール性が良いのが特徴です。市街地走行から高速走行まで操縦感覚を大きく変えずにフットワーク良く走行でき、ワイド&ローながらも操縦しやすいのが強みです。
クラウンは2Lターボが低走行時の洗練さは少し残念だが高速走行時の力強さとずっしりとした安定走行の様はさすがの国産高級セダンという印象です。
両車ともにトヨタセーフティセンスPを標準装備しており、プリクラッシュセーフティシステムやレーダークルーズコントロールが追加され、運転のしやすさや疲れにくいシートや姿勢以外にも安全装備が充実しておりこの点については同点となっています。
力強さはクラウンがリードしていますが、運転のしやすさという意味で新型カムリに優位な結果となりました。
【走行特性(高速)編】
新型カムリ(CAMRY) vs クラウン(2.0アスリートG-T)
結果:走行特性(高速)は新型カムリ(CAMRY)の勝ち
新型カムリ(CAMRY)購入時には営業マンに騙されるな!損をしない新型カムリ(CAMRY)の購入方法を紹介
新型カムリ(CAMRY)は価格の評価にもあるように乗り出し価格が若干高く、購入したいのにやはり躊躇してしまいます。
新型の販売としては異例で、結構値引きは頑張ってくれて25万円位を目標にするのが良さそうです。
通常のフルモデルチェンジの場合、発売から半年程度は本体値引き価格は5万円~10万円で推移しますのでトヨタもセダン復権に向けて売る気満々なんだと思います。また、オプション値引きも15万円まで引き出した強者もいますが、同じ値引きを引き出すにはしっかり事前の調査や準備が必要になってきます。
せっかく値引き相場を知って、限界まで引き出したとしても、知らないと営業マンに確実に騙されて20~30万円は損してしまう大事なポイントがあります。
お金をかけずに手間なくできることなので、損をしないためにも知識としてやり方を身につけて商談に臨んでいただければと思います。
新型カムリの値引き相場と限界調査。購入者のグレードやオプションをレポート!